ノベナについて
「ノベナ」(9日祈祷)の「9」という数字には、どういった意味があるのでしょうか?
「ノベナ」ということばは、ラテン語の「9つの」という形容詞に由来することばですが、「連続して9日間行われる祈り」(9日祈祷)のことが、17世紀以降の信心業の形式として、次第に「ノベナ」と呼ばれるようになったようです。この「ノベナ」には、特別な願いを神に聞き入れていただくため、例えば「イエスのみ心」に対する祈りや、マリアに取り次ぎを願う「ロザリオの祈り」などの信心業を、連続して9日間行う種々の形式のものが見られます。
ところで、この「9」という数字には、何か特別な意味が込められているのでしょうか。「ロザリオの9日間の祈り」を例に挙げて考えてみましょう。1884年のこと、ナポリの司令官アグレリ家のフォルトナという娘は、すでに13か月間も、ひどい苦痛とけいれんに悩まされていました。医者からも見放されて苦しんでいた少女、および家族や親戚の人々は、「ロザリオの9日間の祈り」を始めました。けれども、祈りがなかなか聞き入れられなかったこの少女は、ロザリオの元后聖マリアに向かって、「わたしはすでに9日間あなたに向かって祈りました。しかし、まだあなたの助けを受けていません」と訴えました。すると、マリアはこのフォルトナという娘に、「私から恵みを受けようとする者は、だれでもロザリオの9日間の祈りを3回しなさい。そして感謝のために、さらに3回、9日間の祈りをしなさい」と、祈り続けるように言われました。
ロザリオの祈りの場合、例えば1日に、3つの玄義(喜び、苦しみ、栄え)の1つを唱えるならば、3日で3つの玄義全体、そして9日間ではそれを3回も繰り返し、その後、感謝のために、9日間の祈りを、さらに3回繰り返すことになります。こうしてみると、「9」という数字は、3×3という象徴的な意味をもち、イエスが「気を落とさずに絶えず祈らなければならない」(ルカ18・1)ことを弟子たちに教えたように、忍耐強く祈り求めることの具体的な一つの目標(実践の一形式)と理解することができます。連続して一定の日数、祈りを続ければ必ず聞き入れられるということよりも、ある願いのために、一つの目標を立てて熱心に神に祈り続けてみるという実践の一形式として、「ノベナ」を理解することができると思います。
●回答者=白浜 満 神父(福岡サン・スルピス大神学院)
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