どうして、「ローマ・カトリック」?
口語訳「主の祈り」が確定した時、「聖公会/ローマ・カトリック共通」と書いてあったのですが、単に「カトリック」とせず、どうして「ローマ」を付けたのですか?
「カトリック」という言葉の意味は、ギリシア語の「カトリコス」に由来する「普遍的(世界的)」ということを意味する語です。この言葉は、ギリシアの古典やキリスト教著述家の作品の中に多く使われています。
私たちは、よくこの「カトリック」に「教会」という言葉を合わせて「カトリック教会」という言葉を使いますが、これは、アンチオキアの聖イグナチオがこの言葉を初めて使って以来、よく使われるようになったものです。
このように私たちは「カトリック教会」の意味で「カトリック」という言葉を使う時もあり、「私はカトリックです」という時は、「私はカトリック信者です」という意味でも用います。ですから、普通は非常にあいまいに私たちが使い、また他の人々もあいまいに使っている言葉と言えるかもしれません。
これに対し、「ローマ・カトリック」という言葉は、私の経験からだけですが、カトリック教会以外のキリスト教の信者の方々や他宗教の方々から「ローマ・カトリックは……」という使われ方をすることが多いように思います。
この場合、「ローマ教皇を頭にいただくカトリック教会」という意味で使われていますし、ある人は「ローマにその中心を置き、ペトロの後継者を頭と仰ぐカトリック教会」の意味で使っています。
しかし、「ローマ・カトリック」という言葉と「カトリック」という言葉は両方ともあいまいに使われ、人によってはこの両語とも「カトリック教会」という全く同じ意味で使っています。ですから、どのような状況の中で使われているかを知ることにより、単に「普遍的」という意味か、「カトリック教会」なのか、「カトリック信者」の意味なのかが分かります。■
●回答者=長谷川昌子 修道女(女子パウロ会)
「家庭の友」(2002年3月号から転載)
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