三位一体の神様の愛をいただくという種 - これって、どんな種?

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井手口満修道士のこれって、どんな種?

三位一体の神様の愛をいただくという種

〈三位一体の主日〉ヨハネ16・12〜15


 新聞に次のような記事が載っていました。結婚して海外で暮らすことになった娘さんのことです。彼女は、外国へ行く飛行機の中で母親からいただいた、弁当の包みを開けました。そのお弁当は、のりで包まれた真っ黒なおにぎりでした。娘さんが学生の時に母親は、家族全員のものと一緒に彼女のお弁当も毎日、朝早くから作っていました。しかし、彼女は、他のクラスメートのお弁当との違いに恥ずかしくなって、「コンビニで買うから、お弁当はいらない」と断ったのです。そして、機内で取り出したおにぎりは、母親が以前と同じように握ったものでした。彼女は、そのおにぎりを見て、母親の愛情を感じて涙した、と書かれていました。お母様が、遠い外国へ行く娘さんに作ったおにぎりは、お母様のさまざまな娘さんへの思いが詰まった、【愛】そのものと言ってもいいかもしれません。

 さて、イエス様が私たちを思う愛情は、この母親のものと同じようなものではないでしょうか。さらに、私たちがいただいている愛情は、イエス様だけではなく三位一体の神の愛なのです。きょうの典礼は、【三位一体の主日】です。みことばから、私たちは、三位一体の神からいかに私たちが愛されているかということを黙想することができます。みことばの中でイエス様は、地上に残して行かなければならない弟子たちのことを心配されています。イエス様は、「まだたくさん言うことがあるが、今、あなたたちは理解できない。しかし、真理の霊であるその方が来られると、真理のあらゆる面であなたたちを導いてくださる。」と言われています。

 イエス様は、弟子たちと3年間寝食を共にされておられます。この間、イエス様は、おん父からご自分に託された使命を彼らに伝えられてこられました。しかし、弟子たちは、イエス様からの教えを理解することができませんでした。そのためイエス様は、「今、あなたたちは理解できない。」と言われ、さらに「しかし、真理の霊であるその方が来られると、真理のあらゆる面であなたたちを導いてくださる。」と言われています。このイエス様が言われている「今、あなたたちは理解できない。」という言葉は、弟子たちに対してだけでなく、私たち一人ひとりに対しても言われているようです。そのため、イエス様が言われている【今】は、まさに私たちが生活している、【今】のことを言っておられると言ってもいいでしょう。私たちは、就職のこと、生活のこと、経済のこと、人間関係のことなど上げると、きりがないくらいの様々な問題を抱えています。私たちは、弟子たちのようにイエス様と直接生活をしたわけではありません。今の現実の社会の中で、私たちが直面しているこれらの様々な問題に対しても、イエス様は、弟子たちと同様に私たちに対して聖霊の働きを望まれておられるのではないでしょうか。

 そのため、私たちは、もっとイエス様に対して親密さを祈り求めていきたいものです。私たちがイエス様との関係が豊かになることによって、ますます聖霊は、真理のあらゆる面で【導いてくださる】とともに、将来おこることに対して【お告げ】をもくださるのです。それだけではなく、イエス様は、聖霊がご自分のものを受けて私たちに告げられること、さらに、「父が持っておられるものはすべて、わたしものである」と言われ、おん父とイエス様が一体であられることを私たちに伝えてくださっています。

 私たちは、きょうのみことばから、三位一体の神様からの限りない愛を黙想することができるのではないでしょうか。私たちは、「栄光は、父と子と聖霊に、初めのように今もいつも代々に至るまで。アーメン。」という祈りを唱えます。この祈りの中には、三位一体の神の栄光が、いつの時代にも限りなくいただけるという意味があると言ってもいいでしょう。私たちは、きょうのみことばを黙想し、この祈りを唱えながら三位一体の神がお約束されている【愛】に感謝し、これから信頼と希望をもって歩んで行きたいものです。