聖パウロ修道会来日75周年記念によせて
師イエズス修道女会管区長 シスター内野礼子
この度は、聖パウロ修道会来日75周年にあたり、福者ヤコブ・アルベリオーネ神父を創立者とする姉妹会として、会員一同、心よりお慶び申し上げます。
1934年12月9日、片道の船賃のみで二人のイタリア人司祭が神戸に上陸してから今日に至るまでの聖パウロ修道会の歴史は、わたしたち師イエズス修道女会の歴史でもあり、日本におけるパウロ家族の歴史であることを強く感じます。それは、創立者、福者ヤコブ・アルベリオーネ神父が一つの「家族」としてわたしたちの十の会を創立し、「道・真理・いのちである師イエス・キリストを世界に宣べ伝える」という同じ精神で結ばれながら、それぞれの使徒職を行って協力する「パウロ家族」だからです。その絆は聖体によって強められ、いきいきと使命を果たす力を聖体から汲み取っているからだと思います。
私は今、かつて創立者が聖パウロ修道会の創立40周年を祝った際、会員たちの要望に応えて、パウロ家族のカリスマ的な歴史を記した手記の中で、「二重の歴史を物語らなければならない」と言った言葉を思い起こしています。その二重の歴史とは、一つは「《天のいと高きところには神に栄光、地には善意の人に平和あれ》の美しい賛歌を歌うために、神の慈しみの歴史を物語る」こと、もう一つは「神のきわみない愛にふさわしく答えなかった面目ない歴史を物語って、《かずかずの怠り、罪、そむきのゆえに》、痛悔にみちた新しいミゼレレを作詩する必要がある」との言葉です。
パウロ家族会員は聖パウロ修道会の75年の歩みを振り返りながら、同じ思いを抱いていると言えるのではないでしょうか。
わたしたち師イエズス修道女会にとって、日本における創設の時から、支えられ、支え合う祈りと働きをより近くから果たしてきたと言えます。
聖パウロ修道会の兄弟たちは、75年前、当時の教会の中では非常に新しい使徒職、出版、ラジオなどによる福音宣教を始めました。一から学び、今ではデジタル技術によるコミュニケーション手段を用いての福音宣教に励んでいる兄弟たちの姿に尊敬し頼もしく思います。どの時代にあっても最新技術を駆使するデジタル精神、また同時に、一人ひとりとの出会いを大切にするアナログ精神のうちに、使徒パウロのような「キリストの愛がわたしたちを駆り立てる」という熱意を感じます。教会と社会の中で、なくてはならないこの働きを、神ご自身がいつくしみ深く導き、祝福してくださいますよう心よりお祈り申し上げます。共に師キリストを伝えることができますように。
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